「逆に私には何でそれを"愛"として受け取れないのか分からないわ」



あたしの前の席に座っているアヤカは、身体をこちらに向け頬杖を付いて溜め息を吐き出した。

意味が分からないって感じで。




「求めてくれるんでしょう?更には愛してるって言ってくれるんでしょう?何が不満なのよ」


「いや、不満とかじゃないんだけどね?なんていうか、その時の空気感っていうか…」




アヤカはまた溜め息を吐き出す。
正直あたしにも良く分からないんだけど、なんか違う気がする。


親からの愛っていうのは色んな形で表現されてると思う。
例えばお金とか家事だとか、あたしの為に無償でしてくれる。



それは親の義務だから、という人もいるかも知れない。

それでも、義務だからという理由だけで、産まれてから17年間も無償でそんな事ができるとは思えない。



だから、あたしはこれを"親からの愛"として受け取ってる。