「それじゃ、お邪魔しましたー」


誕生パーティーを終え、家を出る黒斗と鈴。

そんな2人を見送るのは恵太郎と伸也。

ちなみに恵太郎達の両親は、ウイスキーの飲み過ぎで完全にくたばっており、食堂の床に転がっているままだ。


「気をつけて帰れよー。俺みたいに死神に襲われたら洒落になんねえからな」

「今日は楽しかったよ、小野寺さんに会ったら宜しくね」

「うん、じゃあまたなーケイちゃん、伸也さん!」



手を振って遠ざかる鈴と黒斗を見送り、恵太郎と伸也は一息ついた。

「さて、恵太郎。後片付けしなくちゃな。お前はゴミとか拾っておいてくれるかい。僕が皿とか洗うから」

「へーい。たくっ……誰の誕生日だと思ってんだよお袋達……」


ブツブツ文句を言いながら家に入る恵太郎。

弟に続いて伸也も家に入ろうとするが、直前で立ち止まり、黒斗達が去っていった方を振り向いた。



「……明日、楽しみだ」



ニヤリと笑いながら伸也はポツリと呟いた。