フワフワと浮き足立つような気持ちで家に帰り着いたトモキは、部屋に入るなりベッドにドサリと倒れ込み、先ほど腕の中に抱きしめたアユミの温もりを思い出していた。

(ちっちゃくて…柔らかくて…かわいかったな…アユちゃん…。)

自分に似合わず、いきなりアユミを抱きしめて額にキスをした事を思い出すと、トモキは急に恥ずかしくなって足をバタつかせ、枕に顔をうずめた。

(幸せ過ぎて死にそうだ…。)

始まったばかりのアユミとの恋は、トモキにとって初めての、本気の恋だった。