どこかぼんやりと覇気のないトモキを見て、ヒロは苦笑いを浮かべた。

「オマエもアレか…。お月さん見て泣いてるクチか?」

「え?」

「片割れなくして迷ってんな。」

「片割れ?」

「オマエ、オレんとこ来るか?」

唐突なヒロの言葉に、トモキは首をかしげる。

「オマエと一緒でな…片割れなくして、お月さん見て泣いてるヤツがいるんだよ。」

ヒロはタバコに火をつけ、ニヤリと笑ってトモキを見た。

「オマエら、相思相愛なんだな。」