「そうか…。初めて人を本気で好きになる事はできたけど…幸せにしてやれねぇんじゃ意味ねぇな…。」

「そうだな…。」

二人で黙ってビールを飲んだ。

終わった恋を悔やみ、胸を痛める。

「オレはさ…彼女を好きになって、カッコ悪いくらい人を好きになれるんだって、初めて知った。周りが見えなくなるくらい好きになってさ…それで彼女を傷付けたのに、別れたくないって…一緒にいてくれって、初めてすがり付いた。」

トモキの言葉を聞いて、リュウトは苦笑いを浮かべる。