「そうなんだ。相思相愛なんだね。」

「勘弁してくれよ。ハル、まだ2歳だから。」

ハサミを動かしながら、何年も会っていなかった子供の頃の同級生にそんな話をしている自分を、リュウトはふと不思議に思う。

中学から別の学校に進み遠くに住んでいた彼女は、中学時代に荒れていた自分を知らない。

まるで無邪気に遊んでいた子供の頃のように、自然に話し掛けてくる。

(昔の同級生に会ってこういう反応、めちゃくちゃ新鮮だな。)

その後も髪を切ったりセットをしたりする間、二人で他愛もない会話をした。