「たまには姉弟で飲むのもいいじゃん。」

「そうだな。」

リュウトは不思議に思いながらも、黙ってグラスを傾ける。

「今日、ハルにチューリップもらった?」

「ああ、これな。」

テーブルの上に置いた折り紙のチューリップを手渡すと、ルリカはそれを受け取って、穏やかに微笑んだ。

「ハル、なんか言ってた?」

「保育所で一生懸命折ったんだって。それ渡したらとーちゃん元気になった、って喜んでた。あの子、アンタの事ホントに好きだよねぇ。」