「ちゅーりっぷ。ハル、一生懸命作った。」

「へぇ…。そんな事もできるようになったんだな。でもせっかく上手にできたのに、ママにあげなくていいのか?」

「うん。それはとーちゃんの。」

「そっか。ありがとな。」

リュウトはハルのくれた折り紙のチューリップを眺めてくすぐったい気持ちで微笑んだ。

(こんなのもらっても仕方ねぇんだけどな。ハルからのプレゼントじゃ、要らねぇとも言えねぇや。)

「とーちゃん、元気出た?」

「えっ?」

何気ないハルの一言に、リュウトはなんの事かと驚いた。