とりあえず、ヒロの要望通り適当にカッコ良くしようと、リュウトはハサミを動かす。

「この間のライブ、観たぞ。」

「あ…ありがとうございます…。」

(よりによって、あんな曲をやった時に…!!最悪だ!!)

ヒロは鏡越しにリュウトの反応を見ている。

「あれだな…。オマエ、なんかいろいろ抱えてんだろ?」

「えっ?!」

(初対面なのに、なんだこの人?!)