「バイクに乗せて…飯食いに行っただけだ。」

「ソレから?」

「しばらく子供の頃の話とか…どうでもいい話をしてさ…。なんとなく、彼氏はどんなヤツか聞いた。」

「どんなヤツなんだ?」

「大学生で…優しくて、アイツの事、すげぇ大事にしてくれるんだってさ。」

「ふーん…。それで?」

「幸せそうな顔して彼氏の事そんなふうに話すくせに、オレの事、優しくて頼りになって、いい親父になりそうだ、って…。オレ、全然そんな事ねぇのにさ。」