しばらくベンチに座って、どうでもいい話をした。

小学校の遠足でリュウトが彼女のお弁当のおかずを取ったとか、一生懸命練習したのに音楽会の日に彼女が熱を出して参加できなかったとか…。

懐かしい思い出話をして、二人で笑う。

ひとしきり話した後、少しの沈黙が流れ、リュウトはポツリと呟いた。

「なぁ…。オマエの彼氏って、どんなヤツ?」

「えっ…。なあに、突然?」

「いや、別に深い意味はないけど…。やっぱり大学生か?」

「そう。」

「優しい?」

「うん。」