「嫌か?」

「ううん…。嫌じゃないけど、私、バイクって乗った事ない…。」

「そうか。じゃあ乗せてやる。」

リュウトは彼女を抱き上げシートに座らせると、自分もバイクにまたがって声を掛ける。

「しっかりつかまってねぇと落ちるぞ。」

「こう…?」

彼女が遠慮がちにリュウトのシャツを掴むと、リュウトは彼女の手を取って引き寄せ、自分のお腹の前でその手を重ねた。

「こう。」

「う、うん…。」