よく見ると、柄の悪そうな男たちは、リュウトのヤンキー時代の後輩だった。

(いい歳して、どうしようもねぇな…。)

バカな後輩たちをたしなめようと近付いた時、声を掛けられている女の子が、彼女だと言う事にリュウトは気が付いた。

(酒井…?)

リュウトは慌てて、アキラを置いて走り出す。

「あっ、おい、リュウ?」

「すまんアキ、飯はまた今度!!」

走って行くリュウトの背中を見ながら、アキラは首をかしげた。

「なんだ?リュウのヤツ…。」