「なんでまた?」

「彼女と幸せ過ぎてだよ。アイツ、おそらく今は彼女の事しか見えてない。」

「そうか。色惚けだな。」

「まさしくそんな感じだな。落ち着くまで、しばらくはあんな感じなんじゃねぇか。」

リュウトはタバコの火をもみ消して、ため息混じりに煙を吐き出した。

「マナが言ってた通りじゃん。一途なヤツが本気になると、周りが見えなくなるから怖いんだって。」

「オレもそれが気になってたんだよな…。だから、一応釘刺しといた。」