アユミのマンションの前に着く頃には、雨は更に強くなっていた。

「よく降るね…。うちにもう少し大きい透明の傘があるから、貸してあげる。」

「えっ…。」

「傘、これだと小さいし…ピンクの傘じゃ、恥ずかしいでしょ?」

「…確かに。」

トモキは傘を借りるために、アユミの部屋の前までついて行った。

部屋の鍵を開けると、アユミはトモキを玄関に入るように促す。