手を繋いで歩き出すと、アユミは少し恥ずかしそうに笑ってトモキを見た。

「トモくん…傘、一緒に入りたかったの?」

「……うん。」

「まさか、そのために傘、学校に置いてきたんじゃないよね。」

「いや、忘れたのはホントだよ。」

(嘘だよ…。わざとなんだ…。)

手を繋いで歩きながら、トモキはすぐとなりにある彼女の横顔にドキドキしていた。

(やべぇ…。マジでかわいい。)