二人でバイト先のレストランを出ると、雨は上がっていた。

(なんだ…雨、上がったんだ…。)

トモキは残念そうに小さく息をつく。

「あ…雨、上がったんだね。」

「うん。そうみたいだね。」

しばらく歩いて店から離れたところで、トモキはアユミの手を握った。

「傘、一緒に入れなくて残念だけど…雨上がったから手は繋げるよ。」

「うん…。」