「遅くなったし、送ってくわ。」

「ありがとう。」

二人で並んで歩いていると、リュウトは彼女の足取りが少しふらついている事に気付いた。

「オマエ、酔ってんのか?」

「そんな事はないと思うけど…。あ、でもやっぱり少し、足元がふわふわするかも。」

「酒よえーな。」

「あんまり飲む機会ないから。」

「そうなのか?そこ、段差あるぞ。気を付けろよ。」

リュウトが言ったそばから、彼女は段差に足を取られて転びそうになる。