「ももてぃとのこのお疲れ会、俺結構楽しみにして今月バイト頑張ってるんだから。」


「そ、そっか…」


ちょっと意外っていうか……なんか嬉しい。



ケンとは大学は違うし、お互い完全にプライベートを知っているわけではない。


けれどケンの性格や日頃の大学での話を聞いている分には、ケンは男女から問わず人気がありそうだし、交友関係も広そう。


それに一人暮らしをしている分、遊びもオールとかけっこうしている感じ。


部活もバイトもやってるのに、その体力はどこから沸くの?って思っちゃうんだけど。



それに比べて私は、大人数が苦手なこともあって、友達も多いとは言えないし、男友達なんて皆無。

ケンが唯一の男友達と言ってもいいくらい。


それに基本的にインドア派だし、そもそも一人が好きなんだよね。



一人ショッピングから、カフェめぐり、ドライブとか。



そんな私だから、楽しみにって言ってくれたことには、びっくり。




「ただ日にちが、クリスマスしか空いてねぇの。どう?」


「どうって…?」


「いや、ももてぃにも予定あるかなって、クリスマス。つぅーか、そもそもクリスマスに俺と過ごすのいいのかなって…。」


「いや、私は別に……、ケンがいいなら問題ないよ?」


「お、まじ?」


ケンはニコッと笑った。


「じゃわりぃけど、お疲れ会、25日な。」



そう言うとケンは、「倉庫行ってくる」と言って、店の裏の倉庫へ向かった。