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太陽によって、暖かな空気の教室。


あたしを映す飴色の瞳は、今日も綺麗。


「お前また槻倉先輩んとこ行ってたのか?マジでめげないよな」


馬鹿にするように言葉を発する彼を一瞥して、むっと頬っぺたを膨らました。


槻倉。それは志貴先輩の名字だ。


「優季には関係ない」


「で。槻倉先輩どうなんだよ」


優季は、あたしの前の席の鍵谷さんの席を陣取り、ニヤリと意地悪げな笑みを浮かべる。


「…前の日と変わらず」


「へー。ご苦労さん」


「優季、慰めるって言葉知らないの?だから優季はモテないのー。美沙ちゃんを見習いたまえ」


「はぁ?お前よりはモテてるから安心しろ」


つくづくムカつくヤローだなオイ。


実はというと、彼がモテていないっていうのはまるっきりの嘘。


彼の名前は橋本優季。


こんな性格のひねくれた彼は残念なことに顔は整ってらっしゃる。


…性格がひねくねている、と言ってるがそれはあたしの前だけで、他の人には紳士スマイルを炸裂する二重人格ヤロー。


紳士なうえ、ここらで大きな病院である橋本病院の息子であり、品行方正。


まぁそんな彼を女子はほっとくわけないわけで、始業式早々から毎日手作り弁当やら何やらと彼女争奪戦が行われている。


…あ。勿論の如くあたしは参加はしておりませんよ。


あんなのに参加したら、死亡決定ですから。