「ハグしてしまったこと、誠に反省しております。はい、とってもとっても。エベレストくらい反省しております。貴方のおこレベルはモーセが海を割った並みであろうと思いますが、あたしはエベレストです。そう!エベレスト!あたしの方がすげーよエベレスト!」


「殴っていー?」


「ごめんなさい」


あたしは深々と頭を下げる。


直感的にはるるんに逆らってはいけないことを感じたのだ。


「美沙ちゃんって、自分の容姿どう思ってんのー?」


「じぶんの、ようし……………?」







────『せっかく綺麗に産んだあげたのにッ』



────『悪魔の子ッ!あの人を返してっ』




────『なんで、そんなに貴方は醜いのかしらね』






────『貴方なんてッ、いなければよかったのよッ』






リピートされる昔の思い出。


自分の容姿、そんなの分かっている。





「……醜い」





ポツリ。あたしは呟く。


「は?」


「醜くて、汚ない……そーいう容姿だよ」


ぐるぐる回る、あの時の言葉。


ぐるぐる回る、あの日の記憶。


ぐるぐる回る、あの人の顔。


ぐちゃり。


と潰れてしまえ。


ぐちゃり。


と消えてしまえ。


「さちゃん、ねぇみさちゃん……」


消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ。


「………………」


「美沙ちゃんっ‼‼‼‼‼‼」


「ふぁっ‼?えっ‼?あ、うん‼」


何がうん、だよ。


一人でつっこみをしてみた。