私のクラスに男子に限らず女子にまで天使と言われる女の子がいる。
私もその例外ではなくて、天使としか言いようがない。
とてもピッタリだと彼女とみた瞬間思った。
透き通るようなキメの整った白い肌、小さな顔にふわふわとした綺麗な髪の毛、大きな二重に特徴的なたれ目。
彼女の名前は、朝霧双葉。
皆が認める可愛い天使です。
***
「ねぇ双葉ちゃん。ここ、何でエなの?」
「そうはね、」
双葉ちゃんは天使な上に頭がいい。
多分、努力型でなく才能型。
神様は二物も与えず、そんなことわざがあった気がする。
絶対、彼女には二物、いや。それ以上持ってる気がする。
「双葉ちゃん、ちょっといい?」
双葉ちゃんに話しかけた彼女はクイッと眼鏡をあげる。
この子は学年首席サンである。
双葉ちゃんは勉強には興味がないらしく、一番とかは狙ってないらしい。
多分、授業聞いているだけで学年次席なので、本気を出したら、この子なんて屁のように越してしまうだろう。
そんなことを理解している学年首席の彼女は、時々分からない問題を双葉ちゃんに聞きに来るのだ。
双葉ちゃんは、授業のみで点数を稼いでいるので、時々進み具合で飛ばされてしまう社会が点数が低い。
一方、学年首席の彼女は、努力系の科目は点数が高いが、国語は苦手なようだ。
「どうしたの?」
双葉ちゃんは、天使な笑みで彼女に聞く。
「古文で分からない問題があるの。解説してくれないかしら」
彼女の腕には古文のテキスト。
見たことがないものなので、多分、市販のものだろう。
「うん、いいよ。じゃあ、あそこに座ってやろ?…少し席外していいかな?」
「うん。ありがとう、双葉ちゃん。分かりやすかった」
「そう言って貰えると、嬉しい」
彼女は笑みを浮かべて、学年首席の彼女と共に少し離れたところに座った。