ベンチに座っていたのは儚い彼女。 透明の空気を身に纏って、哀愁を漂わす。 「ねぇ、北府高校に入学するの?」 彼女の黒の髪は春の風に吹き上げられ、乱れる。 壊れそうな彼女の瞳は、ただただあたしを毒していくのだ。