「やっぱ、ガッツが大切だね」


ネガティブにならないようにするにはやっぱりガッツが大切だ。


「俺の欲しいものからどうやって、ガッツにいくのか意味不明」


「気にするな案ずるのではないよ少年」


「お前と同い年」


「細かいことは気にするな少年。欲しいものなんて、力ずくで手にいれるモノだ。力ずくになってでも欲しいと思うなら欲しいもの。欲しいもののためにそこまでしたくないなら欲しくないものなんだ」


まず最初に本当に欲しいモノか吟味しなさい、とあたしは専門家的な口調で優季に言う。


欲しいものなんてそういうものだ。


実際、そう思うと欲しいものなんて1つくらいに絞られてくる。


あたしだって、1つだ。


「優季クン、それは本当に欲しいモノなのかね?……いでっ」


…デコピン意外と痛い。


おでこを押さえながら、彼を見ると彼は意地悪く笑っていた。


「お前に教えるわけないだろバカ」


バカ‼?


諭してあげたのに‼?


「優季ってさ、恩を仇で返すパターンの人なのね」


ちっ。良いこと言ってあげたのに。


恩売る人間違えた。