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「ど!こ!い!き!ま!す!か!!」


「美沙ちゃん、なんかテンション高いね。いつも以上にウザいねー」


「エッ!志貴先輩、マジっすか‼?」


「あぁ。うぜぇし鼻息荒いわキモイ」


「美沙ちゃんショック!!」


ハイハイー、と軽くギャグを受け流すはるるん。


無視を決め込む志貴先輩。


いつもの風景だ。


「はるるん、志貴先輩。あたし、プリントクラブを撮りたいです!」


「……………んだよ、それ」


「巷で言うプリクラってヤツですよ」


「俺はいーよ。志貴は?」


「別に」


「よっしゃ!!行くよ美沙ちゃん隊!隊長に着いてきなさい!」


「ちょっと待ってー。隊長は俺だよー」


ぐいぐいと先頭を取り合うはるるんとあたし。


志貴先輩は参加せず見ていて、彼は隊員その1というポジションで満足のようだ。


下克上が風潮の戦国時代では、きっと志貴先輩は生きられなかっただろう。


「はるるんが隊長ならこの世は滅ぶよ!ね?槻倉二等兵」


「お前が隊長の方がやべぇよ」


「そのヤバイとは嬉し過ぎてのヤバイですか‼?もうっ槻倉二等兵ったら!遠回しの誉め言葉ありがとうございます!!」


「…………………」


「はい、ツン来ました受けとりました。!もう保存版ツンですね!」



「…………行くぞ、晴」


「そうしょっか志貴」



無視ですかマジですかさいですか。