「あははー、確かに美沙ちゃんの頭は重症だねー。じゃあ、優しいお兄さんたちが看病してあげよう」
「先輩に看病されると変態菌が移る」
「ちょっ、志貴なんか言ってやってよー。俺、菌扱いなんだけど」
「………………」
鬱陶しいはるるんのご要望を聞く志貴先輩。
挙げ句の果てには。
「あいつの頭は末期だ。変態菌が移ろうが、さほど問題はない」
問題アリアリなんですけど!!!
「…確かに」
優季くん‼?あんたはどっちの味方なの‼?
「でしょー?なら、橋本くん。美沙ちゃんを1日貸してくれないー?」
「そりゃ無理なお願いだなアサギリ先輩」
パチパチパチ。
彼らの間に火花が散る。
何でそんなに仲が悪いのだろうか。
性格的には、合いそうなのに。ボケとつっこみで。
「……おい、美沙」
「何?優季」
「こいつらにギャフンと言わせてやれ」
はい‼?なんか趣旨変わってない‼?
はるるん達をお家に帰したいんじゃないの‼?
いつの間にギャフンとさせたくなったの‼?
あー、もう。優季くん、はるるん菌に犯されてますね。
「優季、あたしの半径五メートル以内に立ち寄らないで」
「あはははー。橋本くん、美沙ちゃんに愛想尽かされてやんのー」
はるるんが腹を抱えだして、笑い出す。
人の家のまで何大声で笑ってくれちゃってんの。
近所迷惑近所迷惑。
美沙ちゃん、これからどんな面下げてお隣さんと会えばいいのやら。
「優季」
「んだよ」
五メートル立ち入り禁止令を出された優季は不機嫌模様。
「今日、大丈夫だよね?」
そう聞くと、もっと不機嫌に。