「………………」
志貴先輩の発言に優季、引いてるよ。
黙りだよ!!
「晴。これ、どこ押せば録音が終わるんだ?」
「あー、ここ、ここ」
カチッと志貴先輩がボタンを押した。
録音終了である。
「…おいおいおい。録音なんて、マジでストーカー。気持ち悪い。1回、死んできたらどうだ」
「ちょっ、美沙。何、飛び降りようとしてんだよ」
「だって、だって。優季が死んでこいって」
あたしはただそれに従っただけなのに。
「うぅっ、」
「悪かなったな。美沙チャン。美沙チャン、録音しちまってたんだな」
優季は、頭を撫でてくれた。
けれど、あたしは知っている。
どう思って、撫でてくれているか知っている。
「あたしは軽い女じゃないんだからね!!!」
「そーだな」
「証拠に、あたしのパンツにはお相撲さんがいるからね!お相撲さんは重いんだからね!だから、あたしも重い女なんだからね!!」
ビシッと指差して、告げると何とも言えない視線が刺さる。
「…………………」
目を逸らした優季。
「へぇ。美沙ちゃんのパンツはお相撲さん柄らしいねー。久しぶりに女の子の服、脱がしたくなってきたじゃーん」
新年早々色気を振り撒く残念はるるん。
「ダサ」
言葉の刃物を突き刺す志貴先輩。
志貴先輩においては、突き刺すでは終わってない。
「八つ裂きだ…」
「そろそろ黙れ美沙」
何その呆れたような顔。
あたしが何をしたというの!!
「先輩、そこを退いてください。コイツ、頭の病気なんですよ。休ましてやってください」