「…要らねぇけど、お前のタワーよりマシ」


タワーもう崩れてますけどね。


もう砂場の山みたいになってるけどね。


「…志貴、ケチャップー」


「俺はケチャップじゃねぇ」


うん。みんな知ってる。


「志貴ー、ケチャップ多いー」


「俺は十分だ」


そりゃそこら辺は考慮したからね。


「志貴ー、なんか冷たいー」


「気のせいじゃねぇの」


多分、気のせいじゃないと思うよ、はるるん。


ぽんっ、と彼の肩に手を乗せ、あたしは同情の視線を彼に送る。


「嫌われちゃったね」


「………………」


はるるん、君も今日から美沙ちゃんの仲間だよ。


……それより。


なんで、志貴先輩ははるるんに冷たいんだうか。


実はあたしも分かんなかったりしたりする。


あたし、万能じゃないからね。確かに頭はいいけど、万能じゃないからね。


志貴先輩を見る限り、冷たいというよりは、拗ねてる……?


志貴先輩がはるるんに拗ねる、…。嫉妬?


志貴先輩がはるるんに嫉妬するようなことなんて、あったっけ。


…いや、ない。


美沙ちゃんメモリーには、そんなデータはありません。


じゃあ、どうして?


「………………………」



わ、……分からん。


難題クエッション登場である。