「いや、……その、ね?」
居たたまれなかったあたしは、弁解すべく身ぶり手振りで表現する。
「…ね?わかった?」
「わかるわけねぇだろ」
「美沙ちゃーん、ドアホー」
ドアホ‼?それ聞き捨てならないんですけど!
どさくさ紛れて、何悪口言ってんの!サイッテー!!美沙ちゃんの敵よ!
「…いや、そのとにかく。喧嘩しないでねってことです」
てゆーか、優季は‼?こーいうとき、助けてくれる優季クンは‼?
チロリ、辺りを見渡すと、…
「この色魔がッ!!コンチキチョッ」
「美沙ちゃん、頭マジ大丈夫ー?」
「うっさいっ」
それより、あたしは優季クンに腹立ってんだい!
何女の子をタラしこんでんの!
あたしが困ってるとき、何イチャコラしちゃってんの。
最近の子はこんなに白状なのね。
「…うぅっ、……………時代が変わるのは早いわね」
「美沙ちゃん、何歳よー」
「ごちゃい」
「…可愛く言っても、無駄だっての」
「志貴先輩ぃいいぃいぃぃ‼?あたしがブスだと言うの‼?もう可愛くなれないと言うの‼?あのね!女の子は可愛くなろうと思えばいくらでも可愛くなれるのよ!アーユーオーケー‼?イエッス!では、一緒にっ、イエッス!フォーリングラブ!」
最後の言葉に合わせて、顔を横に。
このギャグは、最近覚えた美沙ちゃんオニュー芸である。