「てゆーか、マジで何であたしなの」
「似合うからだろ」
「……………」
お、おう…。嬉しいようか嬉しくないような。
「…優季は何着るの?」
「スーツって言われた。ホストとか意味わからないやつ」
ホスト、ね。
さぞかし優季クンはお似合いであろう。
「最近、志貴先輩たちに会えないー」
そうなのだ。
文化祭非公開が終了後から登校時間も何もかもが自由。
全然、登校時間が合わないのだ。
ちなみに、志貴先輩たちのクラスはお化け屋敷だとかなんとか。
とても
文化祭まで、あと3日。
あたしが彼らといるのも、あと3日。
ねぇ、気づいてよ。
気づかないで。
心は葛藤し続ける。
文化祭は志貴先輩たちとお別れか名残惜しくなるから、いっしょに回らないようにしたかったのに、いつも間にかあたしも回ることになってるし。
あぁもう。最後ぐらいどうなってもいいや。
とあたしは少し投げ出し気味。
ちゃんと、あたしはお別れを言えるかどうかが大切なのだ。
名残惜しとか、寂しいとか。
そんな感情なんて、時間と共に薄れていくもの。
少しそんなことに囚われていたあたしは、少し女子高生に近づいた、ということなのか。
嬉しいような悲しいような。
少し複雑美沙ちゃんハート。