****


「お茶をするとは認めた」


うん。志貴先輩とのランチ券をゲッツする事の代償だ。


けどね、けどね。


「学校をサボタージュするなんてあり得ない……」


「んー?サボタージュなんだい、それ」


「サボタージュとは、
①労働組合の争議戦術の一つである。職場にはつくが、仕事の能率を下げて経営者に損をさせることにより、紛争の解決を迫る方法。怠業。サボ。
②俗に、なまけること。……misapediaより (はーと)」


つまり、サボタージュ=サボる、である。


「君って賢いの?バカなの?」


「賢いに決まってるじゃないですか先輩」


「………………」


視線が痛い。


「……それより、先輩。奢ってもらっていいんですか?」


あたしは机の上に並ぶフルーツタルトとカフェオレに視線を移す。


確かに奢ってもらったら、お金使わなくていいから嬉しいんですけど。


奢ってもらうのはあまり好かないけど、どうでもいい人が奢ってくれるのなら、喜んで奢らせて貰おう。


財布を軽くしてやろーじゃん。


けど。


「なんか申し訳ない……」


良心痛むマイハート。


「申し訳ないと思うなら、残さず食べてねー」


「ありがたき幸せ」


そうと決まれば、フルーツタルトを一口サイズにわける。