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目の前のミルクティー。
人間でなく飲み物である。
ここ重要。
『ミルクティーちょーだい』
『は?何人間テイクアウトしてんだよ。朝霧晴に惚れたのか?そっかそっか。ついに槻倉先輩を諦めたんだな賢明だ』
という美沙ちゃんオコな出来事が先程ここで行われたのだ。
優季くんよ、君はあたしをどんな人間だと思ってんの。
コップに口つければ、温かいミルクティーが口の中に入る。
たまにのミルクティーもいいかもしれない。
目の前の彼は、何故か話し出さない。
しょうがないなぁ。
「何?優季くん」
はるるんデートの翌日。
あたしの家には何故か優季くんが居座っていた。
自分の家のごとく、優雅にミルクティーを飲んでいた。
起きてすぐリビングに行き、リビングでティータイムの優季を見たあたしは、
『不審者がっ不法侵入!ぎゃー変態!お巡りさーーーぁあああんッッ』
と叫んで、優季に殴られて意識が覚醒したのは言うまでもない。
「……………」
「黙(だんま)りは酷いと思うよ?」
「……………」
はい、無視なのね。
じゃあ、あたしも独り言な感じで言ってもいいんだよね?
「優季との約束は放課後から10時まで、…じゃなかったっけ?…あ、朝来てるってもしかして………っ。きゃぁあああああ!!!!ケダモノ!!!合鍵持ってるからってあたしの寝顔見に来たのね!乙女の純情返せやあああぁあぁああーーーっ「黙れ」
ツーン。
なんか冷たい。優季冷たい。
志貴先輩みたいな反応じゃんか。悲しいじゃんか。