「んー?昼は志貴と食べんのー?」
「はいっ」
「いや、約束はしてねぇ。晴(はる)連れてってくれ」
「せんぱぁぁぁああああぁあぁいぃぃいいいぃぃいいいぃ‼‼あたしを売るんですか‼売っちゃっていいんですか‼つーか、ボッチランチでいいんですか‼答えはNO‼ただ1つ‼さぁいっしょに……ふがっ」
美沙ちゃん警報美沙ちゃん警報が発令されました。
背後から口を押さえられ、息がしづらいもよう。
犯人はミルクティー男。
今すぐ美沙ちゃん警備隊は敵を撃つべし。
ラジャー‼
「美沙ちゃんスコーピオンモストストロングハイパーウルトラドラゴンパンチッ‼」
スコーピオンモスト……(以下略)パンチを避けるためミルクティー男はあたしの口を押さえる手を緩めた。
その隙にあたしは彼の魔の手から逃れて、彼と少し距離を取る。
「…さっきの普通のパンチでしょー」
「うるさいです、変態さん」
ギロリと彼を睨んでおいた。
「変態じゃないんだーけどーー」
今思ったけど、このだらだらとした口調ムカつくなオイ。
「とにかく、変態先輩」
「変なあだ名を定着させないでよー」
「とにかく、変態先輩」
「無視ー?やーん、泣けちゃうー」
いやいや、あんたに構ってたら話が進まないでしょ。
「とにかく、あたしは志貴先輩と食べるんです。変態先輩は向こう行ってください」
そうなのだ。
あたしは先輩とラブラブランチをして、ランデブーするんですよ。
うへへへへへへへ。
楽しみすぎて、頬が綻んできそうだ。
「何この子ー。一人でにニヤニヤし始めたんですけどー。キモー」
前言撤廃。
きそうじゃなくて、もうしてました。