「それで、夏祭りっていつなの?」
「知らないのに言ってたのー?」
「祭りがあるのは知ってたし」
こりゃだめだ、と言わんばかりにお手上げポーズをするはるるん。
「女好き黙って」
「それ悪口?」
「もちろん。誉めてるわけないでしょ」
あたしのささやかな仕返しだ。
「志貴ー」
「事実だろ」
志貴先輩もこれにはバッサリ切り捨て。
ざまぁみろはるるん。
最後にあっかんべーを添えてやった。
それを見たはるるんは顔を真っ赤にして、そっぽを向いた。
とても謎である。
「んで、日にちはなんなの?」
「8月6日だった」
「ありがとー志貴先輩。…じゃあ、朝から遊ぼーよ」
「遊ぶのは遊ぶ日で分けたらいいんじゃねぇの?」
え、分けれたんだソレ。
セットにしなきゃゲッツ出来ないセット商品だと思ってたんたけど。
「あー、そこまであたし暇じゃなくてさー」
分けれないのが残念無念また来年。
きっと優季は夏祭りでも許可してくれるかギリギリなのだから、他の日は却下だろう。
「あれなんだよね、あたし、優季の家にお世話されているというかなんというか」
語弊は、ない。
お金は、お毎月余るくらいのお金を送るお母さんのを使ってて。
あたしの家もお母さんのお金で借りてるけど。
他は優季の家にお世話してもらってる。
時々、お出掛けとかにも連れてってもらってるし。
「だからさ、あんまり出掛けたりして、迷惑かけたくないの」
彼らは少し眉を下げる。
いけないことに触れたときの反応だ。
気まずい、どう返答すればいいか、分からない。
そんな表情。