ガキだからさ…って。オレが一番ガキだけど。


「大丈夫かな…」
「ヘーキだよ!」


ウソなんだから。
全部、口からデマカセなんだからーーーー。



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放課後、バド部の活動中、ダイゴとセンパイは互いに目で合図し合ってた。
…まだ公にはしてねぇらしい。
年上のセンパイから告られたなんて、ダイゴにとってもセンパイにとっても恥ずいコトだろうから。



「へぇー!ソウヤと付き合いだしたの⁉︎ 」


まりんが部活の連中に話してる。



「…やめろ」


側に寄ってって忠告。


「なんで⁉︎ いいじゃん…」


言いたいんだもん…って。どこまでガキだ。



「オレは言って欲しくねぇんだよ!…イチャつけねぇだろ!」


なんでも言える。呆れるよ、ホント。

純なまりんが赤くなる。
こいつがこんな性格だったなんて、知らなかったぜ。


振り向くオレを冷たい目で見てるヤツがいる。

『きのした はるな』…

ジッ…と無言でこっちを見てる。
でもその視線は軽蔑の眼差し。


(何だよ…!文句があるなら言えばいいだろ…!オレがホントに好きなのは、穂波センパイだ…って!)



「ソウヤ君!聞いたよ!」


ソプラノの声が響く。
ある意味、今一番聞きたくねぇ声。


「な…何がですか⁉︎ 」


表面、笑顔で固める。
固めるって言うより、固まってる感じ。