「こんな辛い思いするなら…好きになんなきゃ良かった…」



涙を拭っていたカーディガンは濡れていた



「最低だよね、私。そんな簡単に実るわけじゃないのに…」



「俺だって、失恋したかもだけどさ、『好きになんなきゃ良かった』なんて 思わなかったけど?」



弾かれたように大和は顔を見上げる




「絶対恋が実るなんておもってねぇ。山あり谷ありこそが恋愛ってもんだろ。」




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