亮君と初めて話したのは遠足のときだった。私は迷子になってしまい、携帯もなくて連絡も取れなくて途方に暮れていた。
そんなときに亮君が助けてくれた。その時は、話したことも無かったのに親切な人だと思っただけだった。亮君は「こっち」としか言わないで皆のところへ連れてってくれた。ただそれだけ。私も何も思わなかった。ただ「ありがとう」と言っただけ。
その時はそれで終わった。
でもね亮君、私の恋はその頃から始まってたみたいなんだ。
私もそのときはそんなの思ってもみなかった、でもその頃だって今では思えるんだ。 入学してから1ヶ月半たった。
私はクラス委員になった。変な事に亮君と一緒に…。それでも亮君と話すことはあまりない。亮君がまったく話さない人だからなんだけど…。私もそんなに気にしてなかった。ある日がくるまでは……。