なんか言いかけたみたいだけど……何にも聞こえなかった。



『なんでもねーよ!』



少し拓実と口喧嘩をしていると、さっきから黙っていた小野くんが…



「未来。俺がいるのに誰と話してるの」



っ!!?…なんで今、下の名前で!




『……この声…小野か?……チッ』



と言って拓実が、ブチッと電話を切って玄関に現れた瞬間だった……