「いや。ないから!…だ、大丈夫!」 スクバを持ってサッと出て行こうとする 拓実を追いかけて 私も玄関を出た。 「…なぁ……未来」 「なぁに?…涼介くん以外の質問になら 答えるよ」 私は、察したんだ。 きっと拓実は、涼介くんとの事について聞きたいんじゃないかって。