「ねぇーお願いッこんかラブリー系全開な服着てけないよー」
「そんなことないって。ほら、鏡見てみなよ。」
試着をして見てみた。
やっぱり変わらなかった。
「無理無理無理無理無理無理無理無理！！！！！！」
「まあ見てみなよ。」
そう言ってメイク道具を取り出しアタシの汚い顔のメイクアップを始めた。
真剣にメイク道具と睨めっこをしている姫子ちゃんは綺麗だった。
なんて言うか、さっきの姫子ちゃんとはちがう綺麗さがあった。
ほら。
アタシはもう一度鏡と向き合ってみた。
さっきとはまるで別人のアタシがそこには映っていた。
さっきの那智ちゃんと今の那智ちゃんとどっちがいい？？
「………こっち……………」
「うん。アタシもこっちの那智ちゃんが好きだなぁ」
「ありがとう……姫子ちゃん…………」
「どういたしまして。」
また笑顔になった。
なんか姫子ちゃんのこともっと知りたいと思うようになった。
