「ふうッやっと着いた〜」


















呼び鈴を押す。









随分呼び鈴だけでも金をかけていそうだ。
























「はい。どちら様でございましょうか??」



















「あの……那智です。藍田……。」
















「ああ。那智さんですか。どうぞこちらへ」














家政婦さんに着いていくと大きな部屋があった。


















「どうぞ。」
















手で部屋の中へ入れと合図をしている。















「失礼します…」















恐る恐る入ってみるとそこには足を組んで座っている人影が見えた



















「お嬢様。藍田那智さんでございます。」















「ご苦労だった。下がってくれて良いぞ。」

















「ありがとうございます。では失礼しました。」















そう言って家政婦さんは引き下がっていった。


















「久しぶり。那智ちゃん」


















顔を上げてみると昔はアタシと同じぐらいの身長だったのに、はるかにアタシの身長を上回っていた。
















ストレートの長い髪。














綺麗な黒に染まっていた。