母さんとただの時間の無駄のようにも感じられる口喧嘩の最中、インターホンが鳴った。
鳴らした奴は大体予想がつくのだが。
ダッシュで玄関へ行き、ドアを開ける。
「ホンットごめん!!!!翔……!!」
「え"…まさか、まだ準備出来てねぇの…?!」
彼は、私の幼馴染の雛川翔。
幼稚園の時からの縁だ。
その容体は、幼さがまだ残った可愛らしい感じの顔付きだ。
しかも、私の身長は実の所160cmくらいだが翔は身長が少〜しだけ高いだけでそんなに変わらないのだ。
本人もその事を気にしているらしく、身長の話題を出すとマジで怒られるから禁句ワードだ。
「本当にすまん……。あと五分で終わらせる!!!!」
「おう、早くしねぇと遅刻すんぞ〜!!」
にかっと笑う彼の顔を見て、顔が熱くなったのは
きっと、気の所為だ。