「それじゃー！いっただっきまーす♡」
3人が一斉に声をあげていった。
「そういえば…」
遥が難しそうな顔をして下をむいた。
「欄は勇輝となんか進展あったの？」
うっ、と言葉に詰まって、欄の顔が固まる。
少し待つとぼそぼそとした声が聞こえてきた。
「相変わらず、あいつ鈍感過ぎてなにもないよ…」
欄は勇輝にずっと片思いをしている。
長い片思いにピリオドを打とうと最近頑張っているがなかなか上手くいかないらしい。
「そういう妃愛はどうなの？」
欄と目が合いあわてて目線を逸らす。
「ひ、昼休み終わっちゃうから早く食べよ！」
「えーーー！？なんだよ！」
欄の声を背中でききながら、熱くなった頬をさわる。
（熱い…これじゃあ欄にバレバレだ。）
欄はずっと前から妃愛の気持ちを知ってるであろう。
隠さないで相談すればいいのに、なぜか恥ずかしくて言えない。
（私なんかが希輝を好きだなんて言えないよ）