「それでは最後!桜庭陽毬さんでーす!」


よしっ!

勢いよくステージに飛び出す。

美生のお母さん、来てるかな。

チラリと客席を見たのがいけなかった。


「うひゃあ!」


コードに引っかかってスッテンコロリン。

どっと笑がおこる。

うぅ……恥ずかしいすぎるぅ。

気を取り直して立ち上がるとそこに目を映ったのは。


「美生のお母さん……?」