「付き合って、くれねぇ?」


もう一回言われてグッと言葉が詰まる。

小さい頃からそうだ。

この瞳にみられると何も言えなくなっちゃう。


「その、返事は、明日で……」

「お、おう!」


交渉成立……。

大河がどれだけ勇気を出したのかはあたしにもわかる。

でも……。

ため息を小さくついて、ざわめく教室から出た。