今日はこれからお母さんと高級レストランでランチらしい。 「ごめんね、陽毬。バイバイ」 「うん、楽しんできてね、バイバーイ」 「ありがと、あ、そうだ陽毬」 ドアに手をかけていた美生が振り向いてあたしに耳打ちした。 「おめでとう、初恋叶って。幸せになってね」 「………うん、ありがとう」 絶対絶対、幸せになるよ。 美生の優しすぎる言葉にまた涙か出てくる。