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「ごめんね、呼び出しちゃって」

「……いや」


冷たい風があたしたちの間をすり抜ける。

目は逸らさない。

真っ直ぐ、前を向いて。


「あたしは、大河の彼女。それは十分、わかってる。でも…………」


一度言葉を切り、息を吸う。

大切にしてくれたのに、あんなにも想ってくれていたのに。

こんな悲しい終わり方、誰も望んでなんかいなかった。