でもじゃあ、どうすればいい? みんなが、幸せになるには…………。 「頑張れ」 「え?」 「今の私には、なんて言ったらいいのか、正直わからない。だけど、陽毬には頑張ってほしいって思ってる」 頑張れって言われても、どうすればいい? でも、美生の強い瞳があたしに力をくれた。 「あたし、行っくるね」 立ち上がって、真っ直ぐ前を向く。 澄み渡る、空を見上げながら、拳を握る。 その手を、美生が優しく包み込む。