泣いても泣いても、涙は枯れることがない。

鐘の音が聞こえて、午後の授業が始まる。

…………最近、あたし授業サボりまくってるなぁ。


「…………陽毬はさ、どうして南野が好きになった?初恋の人だから?」


美生の問いに、南野の顔が思い浮かんだ。

どうしてって…………。


「多分、違う。南野が初恋の人じゃなくても、あたしはきっと、きっと…………」


南野に、恋をしていた。

それは、運命の赤い糸が二人をまた巡り会わせたように。

自然と、南野に惹かれていった。