会いたかった。 会いたかった、あたしの初恋の人。 あなただったんだね。 溢れそうな気持ちを無理矢理押し込む。 でも、今だけ。 今だけだから。 「…………少しだけ、素直にならして下さい」 ごめんなさい、大河。 彼氏を拒んだキスを、あたしの初キスを、南野にあげる。 罪悪感でいっぱいの心を消して、あたしはそっと、小さく見える南野の唇にあたしの唇を当てた。